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NBI™とストロボスコピーで広がる頭頸部診療の可能性

  • 京都大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学准教授 岸本 曜 先生
  • 京都大学大学院医学研究科
    耳鼻咽喉科・頭頸部外科学准教授
    岸本 曜 先生

    略歴 
    2001年   4月 京都大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科入局
    2009年 11月 ウィスコンシン大学マディソン校 耳鼻咽喉科 客員研究員
    2020年   1月 京都大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 助教授
    2022年 11月 京都大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 講師
    2023年   3月 京都大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学准教授
     

    #耳鼻咽喉科内視鏡検査

1頭頸部診療における内視鏡検査の重要性

頭頸部診療における内視鏡検査では、白色光観察が基本であり、これにより声帯ポリープをはじめとする隆起性病変の多くは診断可能である。近年の技術進歩に伴い画質は格段に向上し、詳細な観察が可能となり診断性能は向上した。さらに、その情報をデジタルデータとして記録できることから、今日では内視鏡は頭頸部診療に必須の診断機器となっている。一方で、近年増加傾向にある咽喉頭の表在癌の早期発見は、白色光観察のみでは困難な場合が少なくない。また、音声障害における声帯振動の評価や、声門癌の深達度診断も白色光観察のみでは不可能である。これらは、それぞれ狭帯域光観察(NBIモード)やストロボスコピー観察によって初めて可能となる。こうした精度の高い診断は、適切な治療法の選択や治療成績の向上に直結するため、臨床上非常に重要といえる。従来の耳鼻咽喉科用内視鏡におけるNBIモードは、上部消化管内視鏡と比較して解像度が劣り、反射による白とびが生じやすく、診断に難渋することも少なくなかった。また、ストロボスコピー観察ではしばしば光量不足が問題となり、近接することが難しい反射の強い患者などでは粘膜振動の評価は容易ではなかった。さらに、早期声門癌の診断において微細な血管構造を評価するためのNBIモードと、病変の深達度を評価するストロボスコピー観察を併用する場合には、光源の差し替えが必要であり、医療従事者・患者双方にとって煩雑であった。

2VISERAS OTV-S500の特徴

光源一体型の内視鏡システムVISERA S OTV-S500では、ポータブルメモリーポートを経由してソフトウェアをアップグレードすることでストロボスコピー観察モードが使用できる。光源の差し替えが不要で、ワンタッチでNBIモードとストロボスコピー観察を切り替えることが可能である。機能的には、白色LEDに加えてスペクトル分布の狭い紫LEDを使用することより、NBIモードにおけるコントラストが向上している。また、過去フレームを合成することでのノイズも軽減されている。さらに、高電流による発光強度の向上に加え、光源一体型とすることでシステム内での画像処理が可能となり、カメラのシャッタースピードと光源の点滅周期の不一致によって生じるフリッカーを抑制できる仕様となっている。加えて、小型化、軽量化した機器本体も本システムの特長の一つである。本体サイズは幅308×高さ157×奥行461mmで、質量は10.6kgと軽量であり、手術室などへの搬入や設置も容易である。

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