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ORBEYE 視軸が強く傾いた術野での手の使いやすさ

  • 横浜市立大学 山本 哲哉 先生

    ORBEYEを用いた後頭経テントアプローチ(OTA)のケースレポートです。
    ORBEYEの視軸の自由さによる姿勢の負担回避・手関節への負担減による巧緻性低下回避について触れていただいています。

はじめに

 外視鏡としてのORBEYEの最大の特徴はHeads-up Surgeryによって得られる安定した術者の姿勢です。また、小さな鏡体と広いワーキングディスタンス、術者と同じ高精細3D映像の共有にもアドバンテージがあり、Digitalベースであることの利便性と拡張性は今後のポテンシャルも感じられます。当施設では、指導的術者による積極的な導入によって若手指導の充実を目指しています。良性・悪性脳腫瘍、脳血管障害、てんかん・機能のそれぞれの専門分野の術者が優先してORBEYEを使用しています。

Heads-up Surgery 姿勢の負担回避と機能的手関節位

  •  Supine lateral positionでのlateral suboccipital approachは日本人が欧米人に比べ小柄なこともあり、あまり馴染みのない方法です。顕微鏡の視軸が床面と平行に近くなるため(図1)、上体が後傾し上肢が伸び切るような無理な姿勢になることがその理由です。これに対し、ORBEYEを使ったHeads-up Surgeryでは、この視軸の変化に容易に対応できます。
     同様に、後頭経テントアプローチ(Occipital Transtentorial Approach: OTA)では、病変に至る脳槽・深部静脈剥離のステップで進入側ならびに対側迂回槽の剥離を行う必要があり、患者体軸に対し左右方向に視軸を変えながら作業を行います。特に対側(右)では、テントの裏面を見て上小脳動脈(SCA)のテント枝を処理し、テント切痕とくも膜の癒着を切離して、Basal vein of Rosenthalの剥離をおこなう際、鏡筒をかなり寝かせた状態になります。さらに、病変摘出のステップでは、脳梁膨大部およびガレン静脈下面を経由してICV裏面あるいはtela choroideaの組織との剥離を行う視軸と、中脳上丘および中脳水道と同部に嵌入した病変を剥離する視軸との間には尾側橈側で90度近い開きがあり、特に前者では鏡筒が斜めになり、顕微鏡であれば術者の体勢は厳しくなります(図6)。

  • 図1:Supine lateral positionでのlateral suboccipital approachで錐体静脈の方向をメッケル腔への視軸は床に対し平行に近い

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