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    医療従事者向けコンテンツ

    NBI+TXI™ Clinical Library

  • 名古屋大学医学部附属病院 光学医療診療部 廣瀨 崇 先生
  • 廣瀨 崇 先生

    名古屋大学医学部附属病院 光学医療診療部

EVIS X1 基本設定情報

  • EVIS X1
  • BAI-MAC:ON
    WLI:A3、A5、A7
    NBI:A1、A8、B8
    TXI:mode 1 / レベル 低
    NBI+TXI:レベル 高

症例情報①

使用スコープ:GIF-EZ1500
症例所見:1/3周、0-IIb、B1血管、LPM(ESD)
観察部位:胸部中部食道
患者情報:気分不快を契機として行ったEGDにて病変を指摘された。
既往歴:大腸癌、糖尿病


症例画像

  • 白色光観察(中遠景)
    強調設定:A3

    図1

    胸部中部食道でやや粗造で血管透見が落ちているが、明かなDLは指摘が困難であり、色調も周囲粘膜とほぼ同等の為、この画像のみで腫瘍性変化を診断することは困難である。

  • NBI観察(中遠景)
    強調設定:A8
     

    図2

    NBIにすることで白色光観察と比較して同部位の粘膜粗造が目立つ。一方で色調変化は軽度でDLも部分的には認識できるが、不明瞭な部分もあり、正確な領域評価が難しい。

  • NBI+TXI観察(中遠景)
    切替前 NBI強調設定:A8
    NBI+TXIレベル:高

    図6

    TXIを重ねる事で周囲粘膜の血管透見が向上し、病変の境界がより明瞭になる。画面の9-12時ではNBIでは病変が悩ましいが、この画像では非腫瘍性粘膜である事が明らかである。

  • NBI観察(近景)
    強調設定:A8
     

    図3 図4 図5

    近景、拡大観察を行う事でIPCLとしては口径不同を伴ったB1血管を診断できる。一方で部位によってはA血管と判別が難しい部位もあり、また色調変化も周囲粘膜とモザイク様で判断が難しい部位も存在する。

  • NBI+TXI観察(近景)
    切替前 NBI強調設定:A8
    NBI+TXIレベル:高

    図8 図7 図9

    NBI観察と比較するとDLが明瞭であり、この後行うESDにおいてもマーキングに有用であった。


症例動画

白色光観察では一見すると見落とし得る胸部中部食道右壁、約半周弱の浅い陥凹性病変。NBI観察を行うとやや粘膜が粗造であり、腫瘍性変化を疑う。一方で口側の腫瘍境界(DL)は比較的認識しやすいが、 周在は判定が難しい。NBI+TXIにすることで浅い陥凹の視認が容易になる。さらに前壁側の粘膜の血管透見が良好であり、非腫瘍性上皮である事がわかるため、腫瘍の周在性を正確に診断することができる。Near-focus拡大観察にする事でDLもより容易に視認できる。 本症例は拡大観察でもB1血管しか認めず、マーキング後にヨード染色にて確認し、ESDによる一括切除を行った。最終病理はLPM相当の扁平上皮癌であり、根治的切除が得られた症例である。


全体コメント

胸部中部食道右壁を首座とした半周弱、前後径40mm程の浅い陥凹性病変。白色光通常観察では周囲粘膜との違いを視認しづらく、注意して観察しないと病変を見落とし得る。NBI+TXIは従来のNBI画像と比較して、陥凹などの肉眼的構造を視認しやすくなり、 わずかに深部の血管も視認できるようになる。画像内での情報が従来のNBI画像から一段と増えるため、術者側が情報を整理する必要があるが、適切に使用することでより正確な診断に寄与しうると考えられる。

症例情報②

使用スコープ:GIF-EZ1500
観察部位:胸部中部食道


症例画像

  • 白色光観察(中遠景)
    強調設定:A3

    図10
  • 白色光観察(近景)
    強調設定:A3

    図11

胸部中部食道3/4周性の発赤調陥凹性病変、病変内は微小な顆粒状結節を認め、中央部は白色調の瘢痕を認める。

  • NBI観察(中遠景)
    強調設定:A8
     

    図12

    NBI-mode。胸部中部食道に全周性で境界明瞭なBrownish areaを認めます。

  • NBI+TXI観察(中遠景)
    切替前 NBI強調設定:A8
    NBI+TXIレベル:高

    図15

    NBI+TXI-mode。TXIをかけ合わせる事で中遠景でのDLが明瞭になり、病変が全体として浅い陥凹である事もより視認しやすくなります。

  • NBI観察(近景)
    強調設定:A8
     

    図13

    NBI-mode。

  • NBI+TXI観察(近景)
    切替前 NBI強調設定:A8
    NBI+TXIレベル:高

    図16

    NBI+TXI-mode。

  • NBI観察(拡大)
    強調設定:A8
     

    図14

    NBI-mode、Near-focus拡大。関心領域になるであろう瘢痕部分の拡大観察ではループ構造が崩れたB2血管を認めます。

  • NBI+TXI観察(拡大)
    切替前 NBI強調設定:A8
    NBI+TXIレベル:中

    図17

    NBI+TXI-mode、Near-focus拡大。こちらもTXIをかけ合わせる事でIPCLの評価が容易になります。


症例動画

白色光観察では胸部中部食道に3/4周程の周在性の発赤調陥凹性病変を認める。病変内は微小な顆粒状結節を認め、中央部は白色調の瘢痕を有する。Near-focus拡大観察を行うとNBI画像と比較してNBI-TXI画像ではより明瞭なIPCL血管を視認できる。B2血管とB1血管が混在した病変であり、SM浸潤癌と診断した。


全体コメント

動画で提示した様に、NBI観察画像からNBI+TXI観察画像にすることで、IPCLの血管がより明瞭に視認できる為、Near-focus拡大観察でも有用である。また、静止画像で示す通り、中遠景で病変の陥凹がより明瞭となるため、病変のDLがよりくっきりと視認できるようになった。一見すると構造強調が強くなされた画像のような質感になり、画像の情報量が多いが、慣れるとより正確な診断に寄与すると考えられた。

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