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EVIS X1 Case Report 大腸ESDにおけるRDIの有効活用法
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福島県立医科大学 会津医療センター 小腸・大腸・肛門科学講座 根本 大樹 先生
EVIS X1に搭載された機能であるRDIを用いた大腸ESDでの使用経験および有用性について、ESDストラテジーを交えながらご報告をいただいております。
はじめに
RDI(Red Dichromatic Imaging)は、緑・琥珀・赤の3色の特定の波長の光を照射することで、深部組織のコントラストを形成する、光デジタル技術を用いたオリンパス社独自の画像強調観察技術である。大腸ESDにおいては、RDIが血管や出血点の視認性を向上させ、止血処置をサポートし、より安全で効率的な治療に寄与することが報告されている。さらに、RDIでは赤い血液が黄色調に描出されることにより、術者の精神的ストレス軽減も期待される。本稿では、RDIを用いた大腸ESDを経験したので、その有用性についてESDストラテジーを含めて報告する。
<当院の大腸ESD設定>
- 使用スコープ PCF-H290T/PCF-H290I(今回提示する症例ではいずれも290Tを使用)
- 先端アタッチメント ST hood
- 使用デバイス Flush Knife BTS 1.5mm
- 止血鉗子 HemostatY(今回提示する症例では使用していない)
- 高周波装置 VIO300D (endoCUT I E1D2I4, forced COAGE2-50W)
- 局注液 (リフタルK 20ml+0.4%インジゴカルミン0.1ml+0.1%エピネフリン0.2ml)
症例1:盲腸LST-NG(Flat), 腫瘍径23×20mm, 最終病理診断SSL
図1(a)粘液が付着した平坦な病変(矢頭)(b)先端アタッチメントにより病変の虫垂側辺縁が視認できる(矢頭)
1.虫垂進展病変に対するストラテジー
本症例のように虫垂切除歴の既往のない、亜全周あるいは全周性に虫垂に進展する盲腸病変では、病変の虫垂側辺縁を視認できればESDが可能である(図1)。ESDのストラテジーとしては、まず虫垂側の粘膜を切開するが、必ずしも切開できるわけではない。虫垂側の粘膜切開が難しい場合は、肛門側からの切開剥離を進めた後に虫垂部分を処置するが、虫垂部分の粘膜下層は幅が狭く局注が入りにくいため処置に難渋することが多い。本症例では、牽引デバイスを用いることで、虫垂部分の処置を安全確実に行うことができた。しばしば操作性が問題となる深部大腸のESDでは、バルーン内視鏡などの有用性が報告されているが、過送気を避け、左側臥位でair を回収しやすいようにするなどの工夫も有用である。
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