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複数症例の蓄積から見えてきた外科用内視鏡システムVISERA ELITE III™を用いたYE(Yellow Enhance)モードの臨床的有用性
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兵庫県立尼崎総合医療センター 呼吸器外科 医長
深田 武久 先生略歴
· 2002年 早稲田大学大学院理工学研究科機械工学専攻 卒業(工学修士)
· 2011年 山口大学医学部医学科卒
· 2011-12年 宇部興産中央病院 初期研修医
· 2013-15年 兵庫県立尼崎病院 呼吸器外科 専攻医
· 2016年 大阪医科大学病院 呼吸器外科 レジデント
· 2017年 兵庫県立尼崎総合医療センター 呼吸器外科
· 現在に至るVISERA ELITE IIIを用いたYE(Yellow Enhance)モードの臨床的有用性に関して解説いただいたケースレポートになります。
#VISERA ELITE III
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YEモードを使用した深田武久先生の臨床動画は、こちらからご覧いただけます。
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はじめに
近年、内視鏡下手術では高精細画像化の進展に加え、術中の視認性を補助する画像処理技術が発展している。オリンパス社の外科用内視鏡システムVISERA ELITE IIIに搭載されたYE(Yellow Enhance)モードは、白色光画像に色域調整を加え、黄色成分を強調することで、組織境界や構造物の視認性向上を目的とした画像処理モードとされている1)2)。本モードは薬剤投与を必要とせず、白色光観察(WLI)と即時に切り替え可能である点が特徴とされている1)。当科では2024年9月から2025年12月にかけて、YEモードを用いたVATS手術を複数症例経験し、その臨床的有用性について評価を蓄積してきた。本稿では、これらの経験を基に、YEモードの視覚的特性と臨床的意義を整理する。
01YEモードの視覚効果1)-5)
YEモードの有用性を理解する上で重要なのは、「何を検出しているか」ではなく、「どのように見せているか」である。YEモードは色彩学的な視覚効果を利用し、術野のコントラストを高めている。黄色は誘目性が高く、術野内で構造物が視認されやすい。また、明度対比や縁辺対比により、異なる組織間の境界が強調される。さらに、肺動脈の黄色調と肺静脈の青紫調といった補色関係にある構造物が相互に際立つことで、立体的な解剖認識が促される。
02複数症例の評価蓄積による臨床的有用性
1)臨床上のメリットと評価の変遷
導入初期には、YEモードは脂肪組織が黄色調に強調される点が主な特徴として認識していた。しかし症例を重ねるにつれ、脂肪と血管、脂肪と神経、肺実質と胸壁(脂肪)など、異なる組織間の境界が一貫して明瞭化されることが確認された。黄色調に強調される組織であっても、その色調の強度には差があり、肺動脈シースの最外層は明瞭な黄色として認識される。一方、毛細血管が透見される層では淡黄色から白色へと変化し、剥離層
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