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大腸がん死を防ぐために 消化器内視鏡医と内視鏡機器の役割とは ーEndoBRAIN-EYEの使用経験を踏まえて-

  • 医療法人今村 たちばなベイクリニック 南 ひとみ 先生

    病変検出をサポートするEndoBRAIN-EYEの使用経験をご執筆いただきました。
    実際の臨床現場においてAI群と非AI群の検討結果について、また、AIが指摘した病変について画像を用いて詳しく解説いただきました。AIが大腸内視鏡検査の普及や質の向上にどのように寄与する可能性があるのかについてもご紹介をいただいております。

はじめに

 消化器内視鏡医として診療に携わるがんの大部分を胃がんと大腸がんが占めている。H.Pylori 感染率の低下とともに胃がんの罹患数は年々減少傾向であるが、大腸がんにおいては罹患数、死亡数ともに上昇傾向にあり、年間15万人が新規に診断され、5万人以上が死亡する重大な疾患である(国立がんセンター、がん統計)。2019年の統計では、男女とも罹患数は大腸がんが第1位であり、特に女性では死亡数1位に位置している。加えて2019年以降は新型コロナウイルス感染の蔓延により、健診・受診控えによる早期発見率の低下が懸念されている。
 筆者が拠点を持つ長崎県では、離島や僻地を持つ地域特性のためか、胃がん検診、大腸がん検診ともきわめて低い受診率(2019年度都道府県別大腸がん検診受検率全国46位、胃がん検診44位)が指摘されている。なかでも女性の受検率の低さが長崎県の大腸がん診療における課題の一つとなっている。
 大腸がんは胃がんとともに確実な早期発見、早期治療が可能な疾患である。質の高い検査を適切な間隔で行うことが早期発見・治療に大きく寄与すると考えられ、苦痛の少ない正確な内視鏡検査を行うことが求められる。進行がんを1例でも減らすために、今後AI(Artificial Intelligence)の果たす役割に期待される。

当院における大腸内視鏡検査の実際

 2022年11月11日から12月23日までに、当院で施行した大腸内視鏡は79例であった。全例で経静脈投与による意識下鎮静を行い、スコープはCF-HQ290AZIおよびPCF-H290ZIを用いた。前処置には患者背景によってピコプレップ®あるいはモビプレップ®を使用し、全例で挿入開始より二酸化炭素送気下に検査を行っている。

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