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    実践!耳鼻咽喉科クリニックの患者満足度向上策

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第3回 耳鼻咽喉科ならではの専門外来で信頼度アップ

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耳鼻咽喉科クリニックにおける専門外来の開設 

  • 耳鼻咽喉科に限らず、クリニック間の競争は激しさを増しています。病院は減少傾向にあるのに対し、クリニックの数は年々増えているからです。その傾向は都市部で特に顕著で、同じ診療科の看板を掲げるクリニックが地域に林立している光景は珍しくありません。このような競争に打ち勝っていくためには、自院の強みをアピールして、競合施設との差異化を図ることが欠かせません。
    その面で強い武器となるのが、専門外来の開設です。院長先生の専門を生かしつつ、患者からの信頼度アップにもつながる取り組みを、どう進めればよいのでしょうか。連載の最後となる今回は、耳鼻咽喉科クリニックにおける専門外来の開設を取り上げます。

アレルギー外来◎迅速検査で患者満足度が向上

  • 耳鼻咽喉科クリニックとして専門外来を立ち上げるなら、まず検討したいのが「アレルギー外来」です。花粉症をはじめとするアレルギーは患者数が多く、症状が良くならないからとクリニックを転々とする「ドクターショッピング」も少なくありません。詳細な検査によってアレルゲンを特定し、適切な対応を取ることができれば、間違いなく患者の満足度は高まります。

    アレルギー外来は、まずは週2回など実施する曜日を決めて、患者が比較的少ない時間帯に設定しましょう。その方が、患者対応に多くの時間を割けるからです。そしてクリニックのホームページや院内掲示などで、専門外来の開設をPRします。その際に、実施できる検査や治療を具体的に紹介すると効果的です。

アレルギー外来と銘打つのであれば、結果が30分以内に得られる迅速検査を実施できる体制の整備は必須です。最近は、検査に必要な血液量が少量で、注射が苦手な小児にも負担が少ないにもかかわらず、数十項目を調べられるスクリーニング検査機器も販売されています。最新機器の導入は、必要なコストと考えましょう。専門外来の患者が増えて軌道に乗れば、検査の待ち時間が増えることもあり得ます。せっかく迅速検査ができる機器を導入しても、長時間待ちが常態化してしまっては、かえって患者の満足度を低下させてしまいます。患者動向を見極める必要はありますが、必要に応じて複数のスクリーニング検査機器の導入も検討しましょう。


嚥下機能外来◎高齢化でニーズ高まる

  • 耳鼻咽喉科クリニックの専門外来としては、「嚥下機能外来」も開設の選択肢に挙がります。高齢化によって誤嚥性肺炎による死亡例が増える中、嚥下機能を適切に評価して介入することの必要性が高まっています。特に高齢患者が多いクリニックでは、潜在的なニーズが高いと考えられます。

    嚥下機能を評価するには、造影剤を用いたX線透視が最も有効とされていますが、大がかりな設備が必要な上に造影剤アレルギーのリスクもあります。これに対し、経鼻内視鏡を活用すれば、クリニックでも比較的容易に嚥下機能を評価できます。まだ実施しているクリニックが多くないだけに、嚥下機能外来は競合施設との差異化を図る武器となり得ます。

とはいえ、患者は「嚥下」という言葉になじみがありません。ホームページや院内掲示で嚥下機能外来を紹介する際には、「食事中にむせる」「食べ物が飲み込みにくい」「食後に声がかすれる」など、患者が思い当たる症状を分かりやすく記載して、専門外来がその解決に有効である点をPRするとよいでしょう。経鼻内視鏡による嚥下機能検査では、口から食道へと食物が移動するどの部分に障害が生じているのかの特定や、食物が誤って気管に入り込んでいないかを見る誤嚥性肺炎のリスク評価、咽頭の残留物確認などを行います。
また、それらを踏まえた上で、誤嚥性肺炎防止のためのリハビリ計画を作成したり、刻み食やとろみゼリーの導入を検討します。嚥下機能外来の開設に当たっては、患者の来院を待つだけでなく、地域の高齢者施設との連携も検討したいところです。クリニックの近くにサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームがあれば、パンフレットを置かせてもらうなどして専門外来のPRに努めましょう。


SAS外来◎診療報酬増で経営にも貢献

  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者を専門に診る「SAS外来」も、経鼻内視鏡の手技を活用できるため、耳鼻咽喉科クリニック向きの専門外来といえます。SASは、睡眠中に頻繁に呼吸が停止する病気で、日中に強い眠気を感じるようになるほか、高血圧や心疾患のリスクを高めます。潜在的な患者が多いだけに、クリニックでの拾い上げが期待される疾患です。

    SASが疑われる患者に対しては、経鼻内視鏡を用いて鼻から喉頭にかけての状態を観察し、いびきの原因となる気道閉塞の有無を確認します。その上で、患者には自宅で、睡眠中の脳波、呼吸、心電図、血中酸素濃度などを記録・分析する「ポリソムノグラフィー」と呼ばれる精密検査を受けてもらい、SASかどうかを診断します。SASと診断された場合、マスクから空気を送って気道を広げる「経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)療法」を行うのが一般的です。

近年、SAS患者の増加に伴い、これらの検査・治療で算定できる診療報酬が充実してきています。多少の手間はかかりますが、経営上のメリットも見込めるSAS外来は、中高年患者が多いクリニックでは検討に値する専門外来といえるでしょう。このほか、経鼻内視鏡を活用した専門外来としては、嗄声など喉の調子が悪い患者を対象にしたり、咽頭・喉頭癌の早期発見を目的とする取り組みなどが想定されます。院長先生の専門に応じて、手を付けやすいものから専門外来の立ち上げを検討してみることをお勧めします。

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